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着物クリーニング専門きものしみぬき専科

着物クリーニング - 柄直し・柄足し

着物の柄直し・柄足し事例

生地の痛みや破損、変色などによって、クリーニング処理で落とすことができない汚れもあります。 そのような場合は装飾や加工を施すことによって、汚れを隠す、目立たなくする様々な技法があります。ここではクリーニング屋さんからの柄直しの依頼や柄足しなどの事例についてご紹介します。

事例7. 汚れの酷いアンティーク着物の着れるように

汚れの酷いアンティーク着物の着れるように1 汚れの酷いアンティーク着物の着れるように2

着物染み抜き専科のホームページをご覧になって、私どもの処に持ってこられました。
ご希望は『この着物を着れるのにしてほしい』と相談を受けました。
衿は化粧品と汗のシミ、胸にも汗や母乳などの染み抜きでは取れない変色した黄変のシミ、などなど、着物全体にあります。
今回は仕立て上がりのまま着物を着れるように直しました。衿の古いシミだけは、時間をかけて染み抜きをしました。衿の所を金彩で処理をすると着物の雰囲気もバランスが取れず、イマイチですし、着用時に金彩が肌触れて、着心地が悪くなるからです。
その他の染み抜きでは取れない汚れは、金彩で隠しました。ただ、隠すだけではなく、訪問着調の絵羽模様にして、別物の着物に見える様に直しました。

事例6. 付下げ着物の柄足し

付下げ着物の柄足し1 付下げ着物の柄足し2

リピーターのお客様からのご注文を頂きました。『この付下げ着物が上品すぎて、柄が寂しいので少しだけ柄を足して欲しい』と相談を受けました。この着物を染め直してはとオススメしてみましたが、着物の色目は気に入ってるので、変えたくないとのことでした。
上前の右袖と上前の衿に霞文様に金加工をしました。上前のおくみには山路文様の柄足しとこちらも霞文様の金加工を施しました。今回は着物の状態も良く、着物クリーニングして、着物全体の汚れを取らずに柄足し、金加工をしました。
今回の様にお客様の方から着物に柄を足して欲しいと注文をされるのは、今となっては大変珍しくなりました。今、お持ちの着物の柄が少ないとか、染めの地色が派手になって着れないなど、このような場合は一度私共にご相談ください。クリーニング以外でも着物を直す方法はいろいろあります。

事例5. 振袖の金コマ直し

振袖の金コマ直し

大阪のお客様の振袖です。おばあちゃんの振袖とお聞きしました。かなり古いお着物ですね。(50年以上)この振袖はお母さんも成人式に着用していますし、今度は娘さんが成人式に着用したものです。お母さんから娘さんのサイズに仕立て直しも伊藤和裁でさせていただいております。
金糸で花びらの淵をなぞる様に刺繍がしてあります。着物全体を凹凸に表現し大変豪華に見せる刺繍加工です。その金糸を止めてある赤い糸が弱くなり切れてしまいますとこの様になります。(写真左)振袖のクリーニングとこの刺繍を元通りに直してほしいと相談を受けました。
着物が古いので着付けの時や着用中、クリーニング後などに止め糸が切れてしまいます。振袖をクリーニングする前に止め糸を全て外して、直すエリアの生地を張り、新しい止め糸で金コマ刺繍をしました。これでまた、振袖が蘇りました。次も四代目のお世話も私共でアフターケアをさせて頂きたく思います。

事例4. 袖丈直しと柄足しクリーニング

袖丈直しと柄足しクリーニング

成人式に着用した振袖をクリーニングと染み抜きをして、2尺8寸の長い袖を切って袖の長さを訪問着などの1尺5寸にする袖丈直しの依頼です。
まずは、着物全体をドライクリーニングします。そして、染み抜きクリーニングの工程ですが、袖口や後身頃にポツン、ポツンとシミが付いています。全てのシミが同じようなシミなので、しみの一箇所を取れるのかどうか、少しテストをしてみました。石油系クリーニング溶剤とクリーニングソープで染み抜きをしてみましたが、反応が無く、水溶性の洗剤と水を使い、試してみましたが、シミの色がほんの少ししか取れず、酵素クリーニングをしても綺麗には取れませんでした。
今回はシミが付いている部分の生地自体が弱っているのもあって、シミの上から模様を描く柄足しをして、シミをごまかしました。楓の柄をシミの上に描いています。

事例3. 金コマ直しクリーニング

金コマ直しクリーニング

着物を表現する方法は色々あります。織り、染め、手書き染め、型染め、絞り、刺繍、金彩加工、などです。
今回、直した金コマも着物を豪華に表現する刺繍の一つの方法です。ビフォーの写真を見ると留袖の手書き友禅の花柄の模様を金糸で縁取っています。その金糸を止めている糸が古く、弱くなると糸が切れて外れてしまいます。金コマ刺繍を施している古い着物を着用したり、ドライクリーニングすると外れる場合もあります。再度、金糸を新しい糸で、模様の枠に沿って、細かく細部まで縁取りがズレルことなく、直しました。このような補修のやり方を私共の業界では『金コマ直し』と言っています。

事例2. 黒留袖の柄直しクリーニング

黒留袖の柄直しクリーニング

黒留袖の上前身頃の模様の部分、金彩加工の中から表面に表れたシミです。金彩加工をしているときに生地に貼り付ける糊粉がシミとして出てきました。着物クリーニングと金加工しました。取り合えず、ドライクリーニングをしました。これ以上、シミの発生、変色を止めたいからです。次に金の色を調合して、シミの色に近い金色に色を合わせて作り、シミの上にその調合した金を塗るクリーニング方法で直しました。

事例1. 洋服クリーニング店の柄直しクリーニング

洋服クリーニング店の柄直しクリーニング1 洋服クリーニング店の柄直しクリーニング2

訪問着の模様の部分の金彩が剥がれ落ちています。着物が可愛そうなくらい剥がれています。このままではこの着物が着れません。町のクリーニング店をされている方が私共の処に持ち込まれました。着物クリーニングをこのお店に持ち込まれる方もおられます。いつもと同じ様にクリーニングしたら、柄が剥がれてしまったそうです。アイロン仕上げの時に気付きました。写真はほんの一部ですが、かなりの模様の部分が傷んでいました。剥がれた金彩模様をひとつひとつ、柄直ししました。けれども、次回、またクリーニングしたら、今回、剥がれなかったところが、また、はがれてしまわないが心配です。模様が剥がれた原因はいくらか考えられますが、いずれにせよ、着物のクリーニングは、やはり専門店に任せて欲しいものです。